2026年度のインフルエンザは、横浜市では8月19日に流行期に入りました。
一週間での医療機関あたりの感染者数は、9月初旬時点で港北区16.56人、都筑区11人と、注意報レベルの定点あたり10人の目安を超える数値となっています。
昨年に続き、流行期間が平年より早まり、今後大人も子どもも感染の機会が増えてしまいます。インフルエンザの感染予防法はいくつか推奨されています。今回はインフルエンザの感染経路と、それぞれに応じた感染対策を詳しく解説していきます。
【接触感染、飛沫感染】
インフルエンザの感染経路には、接触感染と飛沫感染の2つがあります。接触感染は、ウイルスがついた手で目や口などの粘膜に触れることで起こるため、手洗いによる予防が有効です。一方、飛沫感染は咳やくしゃみなどの飛沫を吸い込むことで感染するため、会話時や症状がある際はマスクを着用して飛沫を防ぎます。マスクがない場合は、手指を介したウイルスの拡散を防ぐため、ハンカチや袖、肘の内側などで口と鼻を覆う咳エチケットを心がけましょう。
【手洗い、うがい】
インフルエンザ対策で最も取り組みやすいものは手洗いです。流水だけでも丁寧に手もみ洗いすることで手指上の感染源を1%まで減少させることができるといわれています。ただし皮脂汚れなどの中に内包されているような汚れは、石鹸を使ってしっかり洗うことで1/10,000程度まで減少させ、より高い感染予防効果を期待できます。

また、一昔前には、感染予防にはうがいと手洗いがセットで伝えられていました。しかし最新の研究では、インフルエンザは粘膜から体内に侵入する速度が速いため、うがいだけでインフルエンザの感染予防をはかるのは現実的にはかなり困難で、科学的には15分程度おきにうがいを行わないと効果がないといわれています。それでも、一般的な風邪といわれる感染症にはうがいはある程度有効で、寒い時期に乾燥しがちな粘膜の湿潤を保ち免疫機能の低下を防ぐ効果があるとされています。
【ワクチン】
手洗いやマスクといった、感染源との接触を直接的に防ぐ予防法の他に、発症や重症化を予防するのがワクチンです。現在国内に承認されているインフルエンザワクチンは主に二種類あります。それぞれの概要は以下の通りです
1.HAワクチン(注射不活化ワクチン)
- 従来の注射のワクチンです
- インフルエンザウイルスの一部タンパク質成分のみを使用します
- 13歳未満の子どもは2回接種が必要です
- ワクチンの効果は4~5ヶ月程度持続するといわれています
- 1回3500~4000円と、フルミストに比べて安価で接種できます
2.フルミスト(経鼻生ワクチン)
- 針を使用せず鼻に直接噴霧するため、接種時に痛みを伴いません
- 接種回数は1回です
- 費用は医療機関によって異なりますが、7,000~10,000円と比較的高価です
- 鼻腔粘膜に直接投与するため、局所の免疫を誘導し自然免疫に近い発症予防効果と長い期間の作用が期待できます。効果は短くても半年ほどで、流行が長引くシーズンでも効果が切れずに有効とされています。
※フルミストの注意事項は以下の通りです
- 2~18歳と接種年齢に制限があります
- 弱毒生ワクチンのため、接種後に鼻汁、咳、咽頭痛、発熱など、軽い風邪様の症状が見られることがあります
- 生ワクチンのため、妊娠中の方、重度の喘息、重度の免疫不全の人は接種できません。同居家族に免疫不全の方がいる場合も医師に相談が必要です。また、直前に抗インフルエンザ薬を使用された場合はフルミスト接種まで間隔を空ける必要があります。他、既往やその治療によって接種できないことがあります、詳しくは医師にご相談ください。
- 他の生ワクチン(MR、水筒、おたふく、ロタウイルスなど)と接種日数を空ける必要があるため、医師と相談して予防接種スケジュールを組むことをお勧めします。
- 鼻腔粘膜に直接噴霧するため、接種当日に鼻詰まりがあったり鼻汁が多く分泌している場合などは接種を延期することもあります
「手洗い」「咳エチケット」「体調が悪いときは無理をしない」など、一人ひとりの心がけが大切な予防につながります。今年の冬も元気に過ごせるよう、早めのインフルエンザ対策を始めていきましょう。
